過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

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JMPer’s Meeting

先日開催されたJMPer’s Meetingに参加してきました.今年最初だということで,そういえば以前はもう少し頻繁に開催していたように思います.講師側になったりもしているので知っているのですが,場所取りが大変でスケジュール調整に苦労されているようです.100名規模の収容となるとあのセミナールームしかないので,取合いの状況らしいです.SASのほうでもよくあそこでセミナーを開催していますね.まだ先のことですが,以前お知らせしたように,SAS社に場所を提供していただいて「統計的問題解決入門」のゼミを開催することになっていますが,いろいろあって結局あのセミナールームを半分に仕切った部屋でやることにな...
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常識を疑う(追記あり)

追記数式の修正に漏れがありました.下記でsとあるのは全てsの二乗に読み替えてください.定義の問題と逃げることもできますが,通常sは標準偏差を意味するので,ここは正直に間違えましたと白状します.前回の記事にも修正をいれておきました.この公式は覚える必要もない類のものなので,混乱させてしまったら申し訳ないです.JMPを使うならば導出できなくても全く問題ない類の数式ということも改めてお伝えしておきます.追記ここまで先週の投稿で数式にタイプミスがありました.明らかな添字の間違いに気づかず申し訳ございませんでした.ブログのコメントで指摘して頂いたのですが,ちゃんと数式にまで目を通していただいたことに感謝...
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Feynman先生の教え(後編)←追記あり

こちらの記事は修正して再掲していますので,こちらをご覧ください. 先週の続きです.以下もう少し意訳を続けますが,もう一度言っておきます.時間をかけて訳していませんので,おそらく聞き間違いや誤訳があるかもしれません.趣旨は大きく外していないはずですが,一つの参考に留めていただき,何かしら間違いあればご指摘いただけるとありがたいです. この(ミニーおばさんの)例でもわかったように,なぜを問い続けると物事はより深くより面白くなっていくんだ.(the more I ask why, the deeper a thing is, the more interesting it get...
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Feynman先生の教え(前編)

こちらの記事は修正して再掲していますので,こちらをご覧ください 統計学を勉強する技術者に私が最初にアドバイスすることがあります.それは,勉強する過程で生じる様々な疑問に対する心構えについてです.疑問が生じるのは一般的には良いことと考えられていますが,その疑問が足枷になってしまうこともあるのです.この足枷を外すには,疑問には階層があるという認識が重要です.重要なことは,その人によってはそもそも理解することさえ許可されていない疑問もあるということです.その上で何が理解することが許されていて何が許されていないかを知る必要があるということを知ることが大切です. こう書くと誤解を招くか...
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Discovery Summit Japan 2018

2018年11月16日(金)に例年と同じグランド・ハイアット東京で,今年もDiscovery Summit Japan 2018が開催されます.去年のDiscovery Summit Japan(以下DSJ)は口頭発表に加えてポスターまでも欲張って妙に慌ただしかったせいか,私にはなにか最近の出来事のようにも思えます.それで,もうそんな時期かと軽く驚きましたけれど,発表の申し込みが開始されました.申し込みサイトはこちらです. 申し込み期限は2018年5月31日(木)17:00となっていますので,あと一月半ありますから,連休中に構想を練る時間もあります.特に産業分野からの申し込みをお待ちしています...
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システム最適化と中華料理

先週の記事で「P178のイラストのように同じシステムでも見方(角度)を変えれば,全く異なったシステムになります.同じ問題を共有している仲間だからこそ起きやすい間違いを避けるために,システム構造図を活用してください.」と書きましたが,初心者のうちはなかなか難しいと思います.本日は私が心がけていることをお話ししたいのですが,まず最初に一つの漢詩を引用します.題西林壁橫看成嶺側成峰遠近高低各不同不識廬山真面目只縁身在此山中これは北宋代最高の詩人と言われる蘇軾(そしょく)(1037-1101)の詩です.春宵一刻値千金でご存知の方も多いでしょう.有名な詩で,あちこちに解説がありますので(例えばここ)ここ...
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システム構造図の意義

最近受けた質問に関連して,本日は本書P177で説明しているシステム構造図の二つの意義についてお話しします.一つはこの図を作成する過程でシステムを俯瞰することができることにあります.システムに関与するステークホルダーやそれらに蠢く変数を把握した結果を「わたしはここまで深くシステムを考察しています」と示すことにもなります.この目的であればフィッシュボーンチャートやマインドマップでも事足りますが,システム構造図は実験計画を意識した別の情報表現です.システム構造図をこのように描いてもいいのですが,別の描きかたのほうが重要です.それは「わたしはシステムをこのように捉えています」という表明としての意義です...
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JMP14

いよいよJMP14のリリースが正式にアナウンスされました.プレスリリースはこちらです.2018年3月22日(米国東部時間)より全世界同時に出荷開始とのことなので,もう来週ですね.おそらく,完全日本語版は半年遅れでJMP14.2?のリリースのタイミングになるでしょうけれど,通常使用には問題ない範囲で日本語化されていますので,それまで待たずにJMP14.0を試されるとよいと思います.グレードを検討するのアップであれば,おそらく今まで同様にトライアル版も準備されているのではないでしょうか.2018年第1回のJMPer’s MeetingはJMP14の新機能紹介セミナーということで私も申し込みましたが...
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アメリア・イアハート効果

昨日の続きです.パラメータ設計において「アメリア・イアハート効果」を関連付けるとすれば,多特性の最適解にはならなくても単特性の最適解にはなり得る解があって,それらの解にも価値があるということではないでしょうか.ちょっと事情があって英語環境からの説明になって申し訳ないのですが,このような解を求めるには,Profilerの赤三角から「Optimization and Desirability>Set Desirability」で「Response Goal」の設定ウィンドウを出して一番上のプルダウンから所望の特性以外のGoalを「None」にします.(すいません,日本語での表記はうろ覚えなの...
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女性パイロットとパラメータ設計

以前からブログに書こうと思っていたことがあるのですが,いざ書き始めるといろいろと深く考え込んでしまうこと多々あるので,本日は全くの雑談に変更しました.といっても,何を書くかは決まっているわけではないので,昨日のニュースに目を通しながら思案を巡らせています.このブログは自分へのチャレンジとして続けていると言う側面もあるので,何か題材を探す必要があります.目に止まったのが次の記事です.島で発見の人骨、女性飛行士イアハートの可能性高い 研究成果太平洋離島で発見の人骨、A・イアハートのものか 米研究なぜか日本ではイアハートと呼ばれるエアハートという有名なパイロットの失踪の謎が判明しそうだとのことです....
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p82の列の寄与について

p82に示した,エクセルでやるようなクロス集計法との比較はオフトピックで,原稿段階でもこの部分は削除対象だったということもあってこの部分の手順説明は省略しています.p82一番上のグラフの描き方については少し前にお話していますが,今度はその下にある「列の寄与」のグラフが描けないとの質問をいただきました.統子ちゃんのセリフ「この結果を「パーティション」による「赤三角>列の寄与」と比較すればいいのね.」,その次のJMPくんのセリフ「これは装置#を除外してk分割交差検証によって自動分割した結果だよ.」をそのまま実行してもp82のグラフは得られません.ヒントは除外されている行の扱いです.以下に書くこと...
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「お国柄」をコントロールする

先週の続きをもう少し.『原因と結果の経済学』では回帰分析は「ありもののデータ」を分析するための手法として紹介されています.その上で「回帰分析」では因果関係を明らかにすることが困難であり,そのためにはRCT(あるいは擬似実験)によらなけらばならないという説明に違和感があると書きました.「ホルモン補充療法の罠」と題したコラムにも,女性ホルモンが動脈硬化を起こしにくくしているという仮説に対して,観察データを用いた(回帰分析による)研究ではこの仮説が肯定されたものの,この効果を確認するために実施されたRCTではこの仮説は否定されたというよく知られている話が紹介されています.Women’s Health...