検査の損益に付いて考える
先々週のブログで,PCR検査は検査というよりも,仮説検定と同じテストであるとみなすべきと書きました.もちろん,同じテストだと言っても,確率に基づいた判定ではないという点では,仮説検定とは厳密には違います.ではありますが,試行の結果(イベント)を真実と判断結果の四分割表に割り当てる手法であると緩く考えるとPCR検査の実態をより深く理解することができます.4つの領域は「あたり」と「はずれ」が半々ですが,このうちの2つの「はずれ」が意思決定手法としての評価に特に重要です.仮説検定では,それらを第一種の過誤と第二種の過誤と呼ぶわけですが,この命名では両者の違いがわかりにくいと思いませんか.英語でも,そ...