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2017-07

覚え書き

Amazon初登場

『JMPではじめる統計的問題解決入門』がAmazonに登場しました.まだ最終原稿は手元にあるので何か不思議な感じです.Amazonといえば,レビューですけど,こういう本にはレビューはつかないそうで,ついているのは先生の書いた本に生徒がつけるとか,身内が多いそうです.これは本音の話なのですが,Amazonのレビューで,低い評価をつけられてももいいんです.例えば最近読んだ本の中で一番読んでよかった,國分功一郎(2011)『暇と退屈の倫理学』朝日出版社でさえ星一つをつける人がいるくらいです.しかも大学生の卒論レベルと手厳しいコメントもあります.大学生の卒論レベルではあそこまで文献を読み込まないと思う...
覚え書き

ソクラテスと大燈国師

このブログのタイトルは「統計的問題解決研究所」です.来月出版予定の「JMPではじめる統計的問題解決入門」のサポートブログですが,実は最近まで書籍名を勘違いしていました.「JMPではじめる統計的問題解決」とばかり思い込んで,後半の執筆では入門書ということを忘れて飛ばしすぎてしまったかもしれません.その意味でも,できる限りこのブログで入門者の皆さんのサポートをしていこうと思っています. このブログのタイトルの下の説明文も修正しなければなりません.そういえば,このブログのデザインはいささか寂しかったのでイラストレーターの原山みりんさんにお願いしてロゴをつくってもらいました.原山さんには書籍の表紙や...
覚え書き

ソフィーの選択(「選択の科学」の続き)

原稿でカットした内容を次回紹介すると書いておきながら,話を引き延ばして申し訳ないのですが,今回は「選択の科学」についての続きにします.早く書いておかないと忘れてしまうということがその理由です.おそらく現時点でこのブログを見ている人はいないはずですが,書籍がリリースされればこのブログに来てくださる方もいらっしゃるでしょう.その方々に過去に遡っていただくのも申し訳ないので「JMPではじめる統計的問題解決」の内容に関することは本書リリース後に書き始めることにしました. というわけで「選択の科学」です.自宅にはTVがないので知りませんでしたが,NHKで取り上げられて人気があったそうです.TVで紹介さ...
覚え書き

ページ数の制限に苦しむ

原稿を書き終えてから気になっていた箇所が色々とあって,それらに手を入れたりしています.書籍という媒体にはページ数という制限があることを今回今更ながらに思い知りました.どこで見切りをつけるのかが悩みどころです.「JMPではじめる統計的問題解決入門」は300ページを少し超えるくらいになりそうですが,栗原伸一(2011),『入門統計学』,オーム社が319ページですからほぼ同じくらいのページ数なので類書の中では標準というところでしょうか. 書籍にはページ数という制限があって,その中で厚い本薄い本いろいろあるわけですが,言語や国によっての違いもあるようです.アメリカに比べて日本の本は比較的薄いように思...
覚え書き

JMP操作の選択肢

続きは来週にでもと書いたきり,なかなか読書に時間が取れていません.週一度はこのブログは更新しようと思ってはいるものの,何を書こうかと考えながらタイプしています.毎日更新しているブロガーならばいざ知らず,毎週更新はなかなか難しいですね. 前回の続きから話を始めると,選択肢が多いと人は混乱してその行動にフラストレーションを感じるようになるということでした.その一方で,多すぎる選択肢は必ずしも悪いものではないと,自分の体験に基づいた思いもあります. アメリカのスーパーマーケットに初めて入ったときの驚きは今でも忘れられません.物資の豊富さだけでなく,商品の一つ一つに圧倒されました.例えば,ナス(eg...
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選択の科学

表紙に写っている著者の写真に惹かれるものがあって手にとったのが,シーナ・アイエンガー(2014),『選択の科学』 櫻井祐子訳,文藝春秋です.自信に満ちたその姿はタイトルの「選択の科学」のなせる技なのかもしれません.読んでみて驚いたのは著者のハンディキャップのことばかりでなく,あの有名なジャムの実験の研究者であったことです. 書評ではあまりネタバレしないように心がけていますが,この実験は有名なので簡単にご説明しておきます.ジャムの試食販売で26種類を並べた際には試食客のうち購入したのはたった3パーセントだったものの,6種類しか並べなかった場合は集客は少なかったにもかかわらず30パーセントの客が...