過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

Tad

JMP

JMP16.2リリース

騒がしい世の中になってきましたが,こういうときこそ落ち着いて何かを成し遂げたいものです.と思ってProに実装されている構造方程式モデルの勉強をし始めたのですが,このタイミングでJMP16.2のリリースがアナウンスされました.もう出ていたと思ってましたけど,こちらがリリースノートです. 新機能はなくバグ修正版です.リストを読むといくつかは遭遇したことがあるバグが修正されたようです.厳密には新機能としてリリースノートの先頭に三つほど書かれています.このうち最後に,教育用スクリプトが>のウィンドウから開けるようになりました,とあるので確認してみたのですが...ありません. おか...
統計学

統計学の教科書

今までもJMPを教える傍らで,統計を教えることがあったけど,来期は一つのセミナーとして実施することになりそうです.どういった内容にするのか,対象者の目的を踏まえて,今の実力とのギャップをいかにセミナーで埋めていくかについて考えています. こう考えると,セミナーも問題解決なんだと気付きました.しかも時間的な制約があることも全く同じです.学校によって違うけど1コマ(90分x15回)として2コマ程度を統計学にあてていると思うので,大学生ならギャップを埋める時間はたっぷりあります.ところが,社会人にこの時間を充てるのは現実的には困難です. しかも学生のレベルは揃っているはずだからやりやす...
覚え書き

オンライン授業の弊害

ええ,覚えてますとも.先週は統計リテラシーネタの続きを書くと言って締めくくったことを.だけど,この一週間のうちにブログに書こうと思うことが出てくると,忘れないうちに書いてしまいたくなるのです.実は,こういう書かずじまいのネタが山ほどあります. 統計リテラシーとか拙著の補足解説などの意味がある記事は,やはりブログでは無理だなと感じてます.ブログに毎週連載していくことも考えたけど,毎週訪れていただいているわけではないと思うので,まとまった長さのコンテンツを書くのがいいと判断してます.思いつきでnoteに移行しようとしてアカウントは作成したんだけど,どうも相性が合わないような気がしていて何も...
統計リテラシー

統計リテラシーと恐竜

ようやくオミクロン株の流行がピークアウトしたようです.ここにきてますます明確になったのは,シミュレーションによる予測と称する類の研究が,単なる外挿に過ぎないということ.一月後に何万人の感染者が出る,などのような研究結果はマスコミに利用されることを意識して発表して欲しいものです.そして,外れたのならなぜ外れたのかを研究して,予測者の責任として次の予測に反映させてください.このことは予測に携わるものとしての自戒も込めています. この点でも,AIによる予測には難しいところがあります.アルゴリズムにさも人格を与えることで,予測が外れてもAIをスケープゴートにすることが容易です.なぜ予測が外れた...
統計リテラシー

なぜ人々は分断するのか

コロナのパンデミックが私たちにもたらした悲劇は,多くの方が亡くなられていると言うことももちろんありますけど,それだけでなく,人々の分断を促進してしまったことにもあります.例えば,ワクチンと反ワクチンがそうですね.マスクと反マスクなんてのもあるかな.コロナはただの風邪と言う意見にも人々の分断があります. どちらが正しいのかはここでは議論しませんが,これらの分断には人間の本質があります.Gaius Julius Caesar は紀元前100年の生まれですが,この当時にこんなことを言ってます. Men willingly believe what they wish to be tru...
統計リテラシー

コロナと統計リテラシー

Appleの2021年12月25日締めの2022年会計年度第1四半期の業績が発表されました.売り上げが1239億ドル(約14兆3000億円)と前年同期比で11%も増加して過去最高です.古くからのAppleユーザーとしては嬉しい気もしますが,この中で日本市場だけ落ち込んでるんです. そもそもアメリカに比べると5分の1以下のマーケットだったのですが,それでも,1年前までは中国と日本を除いたアジア全体のマーケットと互角でした.それが,今回の発表では日本市場の方が3割ほど小さくなってます.Apple製品は高いのは事実なので,それを買うだけの余裕が亡くなってきたのでしょうか. 他の...
実験計画

実験計画とハンデキャップ その2

ここのところ時間に追われてゆっくりブログを書くことができないでいます.画像とかスクリーンキャプチャも入れたいところですが,その時間がありません.しばらくの間,2週間に1回に頻度を落としてでも継続はするつもりなので,気の向いた時にでもお立ち寄りください. 先週は実験計画を実施する技術者がハンディキャップを背負っているときについて考えました.ハンディキャップは,周囲の理解という環境面と費用や時間の欠如といったリソース面に分けて考える必要がありますが,先週は環境面のハンディキャップに対する対策について書きました. ようするに,言葉は悪いですが騙してしまえばいいんです.実験計画という言葉...
実験計画

実験計画とハンディキャップ

実験計画に失敗は欠かせないという趣旨のことを書いたけど,もう一つ欠かせないと思っていものがあります.それはタイトルにあるようにハンディキャップです.ともに逆風という意味では同じですけど,ハンディキャップには生得的なものというイメージがあります.ここでは,生まれながらのということの意味は,上司や会社との関係性で実験計画が実施しにくいということと解釈してください.このハンディキャップを乗り越えたところに成功があるということでは,失敗と同じです. 西村由紀恵というピアニストがいます.演奏者としてだけでなく作曲家として素晴らしい作品をたくさん書かれています.名前は知らない人でも彼女のメロディは...
実験計画

なぜ日本でDOEは流行らないのか?

昨年のSummitでは,なぜ日本でDOEが流行らないのかということを考えてみました.3つほど理由を挙げたわけですけど,この年末年始にもう一つ思いついたことがあります. それは「失敗」を恥とする文化にあるのではないかという考えです.失敗の責任を厳しく問われ,その償いもすべきであるというのも日本では当たり前のことと受け止められています.要するに日本では,「失敗」は悪なのです.ところが,世界特に米国では状況が異なります.ヘンリー・フォードの「失敗はより賢くやり直すためのチャンスである.」という言葉が語っているように,失敗はチャンスなのです. DOEとは言うなれば失敗を効率よく繰り返し,...
統計リテラシー

今年もよろしくお願いします

最近ブログに時間が取れなくなってきたんですけど,週一の更新はキープしたいなと思ってます.今年は今まで以上に「統計リテラシー」ねたを書いていこうというのがニューイヤーレゾリューションです.できれば,kindleで出版してみたいと考えてます.一般の紙の書籍の魅力も価値も軽んじてはいませんが,内容がすぐに古くなるコンテンツは向かないと判断しています. 統計リテラシーのねたは,ほとんど毎日のようにあるのでコンテンツには困りません.例えば,少し古いですが,米感染者が累計5000万人突破、英で初のオミクロン死者 という記事を読めば,いかに世の中には不完全な情報がもっともらしく配信されているのかわか...
お知らせ

年末のご挨拶

いろいろと所用があって,ブログを本日更新してます.今後は月曜日に更新というのがいいのかもしれません. 今年はコロナ一色の一年でしたが,来年はパンデミックをどう過ごしたのか,経験したのかが問われる一年となりそうです.いつぞやのブログで,シェイクスピアのペストのパンデミック期間についてかかれた,ジェイムズ・シャピロ,『リア王の時代 一六〇六年のシェイクスピア』(白水社)を紹介しました.そのときニュートンの創造的休暇についても書いた記憶があります. 私はとはいえば,この創造的休暇を「統計の本」の執筆にあてていました.最初の原稿は1年ほど前に脱稿していたのですが,出版社からもっと易しく書...
講演

SDGsと最適化設計

金曜日のSummitをご覧いただいたかたもいるかもしれません.今年はQ&Aセッションをライブ配信するというので,この一週間は緊張して落ち着かない日が続いていました.ゆっくりとブログ更新する時間もなかったのですが,いつになくゆっくりとした日曜日の晩です. Q&Aセッションではいくつかのご質問をいただきましてありがとうございました.その中で,最適化の条件について動画で「あまり良くない」と言っている箇所があるのですが,どうよくないのか?という質問がありました. 今回の発表は25分でエントリーしたものの,収録して気付いたのはとてもその時間には収まらないということ.もともとコミッテ...