過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

ジャーナルを何に使うか

JMP

JMPにジャーナルという機能があるのを知っている人は多いと思うけど,これを使いこなしているっていう人はあまりいないんじゃないかな.SAS社としては,ジャーナルは結果の保存およびプレゼンテーションに使うことを想定しているようだけど,少なくともプレゼンには向かない.一度やってみたらわかるけど,時間配分が難しいんです.

特に制限時間が決められているプレゼンの場合,コンテンツの進捗の程度はページ数で判断できるけど,ジャーナルだとそれができないんです.今何合目に差し掛かっているのかという情報は,良いプレゼンには必須だからね.ご存じない人のために補足すると,ジャーナルはJMPのレポートの構造を踏襲しているんで,このように開閉ボタンをクリックすることでコンテンツが進行していくんですね.

だから,全貌が見えにくいんです.時間が決まっていない,グループミーティングなどで数分の報告をするのならいいけど,これで1時間超のプレゼンはつらいです.御大ジョン・ソールさんだけでなく,SAS社の人はこれでプレゼンしているけど,慣れもあるんでしょうね.

因みに,上の図で「WISWIGでないのも...」書いているのは,印刷物として配布するときのことです.発表時はJMP画面をそのまま見せるので,もちろんWISWIGになってます.

アウトラインプロセッサーを使い慣れている人なら,コンテンツは構成しやすいと思うけど,編集に難がある.要素アイテムは選択ツールで移動できるんだけど,他のアウトラインプロセッサーのように,選択しないで移動できるようになればいいんだけど.

ということでジャーナルをプレゼンに使うのは断念した.だけど,昔のMacintoshのソフトのように使っていて楽しいのは事実.何かに使えないかと,いつも考えてました.JMPのレポートのリンクを貼ったり,グラフを表示できるからプレゼンに使うのが素直なんだろうけど,ジャーナルはジャーナリングに使うのがいいかもしれないと最近は思ってる.

ジャーナリングとは,あるテーマについて一定の時間,とにかく書き続けるという作業のことです.基本は手書きなんだけど,ブラインドタッチで目を瞑って書けば似たような効果が出せるかもと考えてます.本来は,今このときに深く向き合うことで,いわゆるマインドフルネスの効果を期待するんです.例えれば,書く禅とでも言うようなものかな.

日記と違うのは,日記が主観的な記録なのに対して,ジャーナリングはメタ認知そのものであるということ.自分の場合,一人ブレストと称して万年筆を使って以前からやってます.実は『JMPではじめるデータサイエンス』もその中から出てきました.すっかり忘れてたんだけど,この前,書類を整理してたらそのときの記録を見つけました.

ジャーナリングにいくつかの制約(目的や時間,内容など)を加えたのが,ジュリア・キャメロン著の『The Artist’s Way』で提唱されているモーニングページです.モーニングページは,創造性を回復させるためのツールということだけど.創造性は,実験計画のときにも発揮されるべきもの.ジャーナルで実験計画の計画を一人ブレストするといいかもしれないなんて考えてます.そのうち具体例を紹介するかも.

それでは今日はこのへんで.

統計的問題解決研究所

コメント