過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

全員参加の実験計画

JMP実験計画講演

今年のSummitのエントリーが締め切られました.正直オンラインだと盛り上がりにかけるので,私も景気付けに何か発表しようと,この一月ばかり悩んでました.コンサルタントと称するならもっと具体的な事例に役立つお話しすべきかもしれないけど,今回はもっと間口を広げた話にします.ご参考までに要旨を下記します.

実験計画の有効性を疑う技術者はいないにもかかわらず,日本の産業分野では,誰もが実施しているという状況ではない.Design of Experimentsの「デザイン」を先人が計画と訳してしまったため,実験計画のテクニカルな側面のみが強調され,あたかも魔法の手法のように理解されていることにその一因がある.車や服の外観を決めることだけがデザインではなく,その本質は問題解決にある.近年,デザイン思考が周知されつつあることも手伝って,例えば,キャリア・プランとキャリア・デザインの違いを理解する人も増えてきた.そうであれば,今こそ問題解決としての実験計画を考え直してみる機会であろう.実験を通して問題解決することが実験計画であるならば,製品開発に携わる一部の技術者だけが実施すれば良いというわけではない.問題を抱える全ての関係者が全員参加してこそ,実験計画の威力が発揮されるのだ.とはいえ,開発部門の上下流,即ち企画部門やユーザーに近い部門では,慣れと経験がない中でどこから手をつければ良いか悩むことだろう.そこで,本発表では,デモ事例を用いて,幾つかの実験計画のヒントを紹介したい.

この発表が採択されるかはわかりませんが.審査する側でもあるのでおそらく大丈夫でしょう.この要旨では,デザインという言葉に対する思い入れを書いているけど,これだけだと少し説明不足なので,後日ブログで補足しますね.

ところで,発表といえば,先日,某社の技術者の方々に講演しました.こちらもオンラインなので,聞いている方の顔が全く見えません.通常のオンライン講義でも生徒の顔は見えないんだけど,ある程度のコミュニケーションは取れているし,やることは決まっているから相手の反応を逐次確認する必要もないです.Summitの場合は,オンラインだけどリアルタイムじゃないからあまり聴衆は意識しなくていいので気楽です.面白くないならスキップすればいいからね.

だけど,今回みたいにリアルタイムだと,わざわざ聞きに来てくださる人に対するサービス精神なんてもの出てくるので,気を使います.しかも顔が見えない全く初めての相手に,いわばアウェイの中で手探りで話すというのは,予想以上にストレスあるもんですね.

いつもは,聞いている人の反応次第でスライドを使い分けるというような器用なことをやってるけど,今回はその余裕がなかった.特に今回はお題が与えられていたので,ほぼ書き下ろしの内容だったということもあって,2割くらい多めにスライドを作りましたけど,反応が見えなければその必要はなかったとやっていて気づきました.

もう少し具体的な話をしてもよかったけど,JMPのデモがやりにくい環境だったので,講演らしく「お話」に留めました.その中で,イノベーションについてもお話ししたんだけど,この場でも補足説明します.

と思ったんだけど,本日体調不良なので来週にします.季節の変わり目で体調を崩しやすいので皆さんもお気をつけください.本当に今年は夏がなかったですね.

それでは.

統計的問題解決研究所

コメント