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台風一過

覚え書き

台風一過の今日はどうお過ごしでしたでしょうか.私はといえば,少し前から騒いでいる校正作業に大忙しです.それというのも,ここにきてJMP15のリリースが間近いことが判明したからです.そもそも,今回の書籍は企画段階でJMP15対応にすべきか悩みました.おそらく,USのSummitでアナウンスがあって,実際にリリースされるのは年明け早々と踏んでいました.出版社とも相談して,それまで待っていても仕方ないとJMP14で執筆開始したのです.本書の出版日にはまだ最新版は14.2だと予測していたのですが,それは見事に外れてしまいました.既にトライアル版はJMP15に切り替わっているので,企業機密ではないと思うのですが,おそらく来週(というかもう明後日ですが)のUSのSummitでJMP15がリリースされるのではないかと予測を新たにしています.


このタイミングは私にとって良くないのか良いのか微妙です.出版してすぐにJMP15になることは覚悟していたので,仕方ないと思っていました.まあ,諦めもつきます.ですが,今のタイミングであれば,JMP15に大きな変更無ければ,今の原稿をJMP15対応にすることもできるかもしれません.というわけで急遽JMP15を評価しています.現時点での結論から言うと,今回のバージョンはマイナーと判断しました.特に技術分野での目立った機能向上はありません.今のところ目についたのは,実験計画に「群直交過飽和」という手法と,スクリーニングに「パターンを調べる」というプラットフォームが加わったくらいです.まだ評価中なので見逃しはあるかもしれません.

後はテーブルにヘッダグラフというヒストグラムを表示する機能が加わったり,同じノリで連続尺度の変数のフィルタにもヒストグラムが表示されるようになっています.どちらかというとファンシーな機能で特に後者は面積が大きくなるので邪魔と感じます.JMP14以前のスライドバーにも戻せるように改良してくれることを望みます.GUI ではそのほかにもマイナーな変更がなされていますが,個人的には改悪と思うものも多く,SummitでUSの関係者に意見しようと思ってます.JMP15はそんな感じですが,JMP15 ProにはいよいよSVMが実装されたようで,これは大きいですね.JMPでも機械学習という流れになっていくのでしょうか.この次は機械学習の本も書いてみたいと考えています.そしてついにSEM(構造方程式モデル)も実装されました.どの程度のものかは不明ですが,これは待ちかねた人も多いのではないでしょうか.

とはいえ,並JMPでは大きな変更はないようです.ということで,今度の書籍も今少し頑張ればJMP15対応をうたえることが判明してしまいました.そうなると時間はあまりありませんが,これからすべての練習問題をJMP15でチェックし,必要最低限の操作説明(幸いほとんどありません)を併記していく必要があります.JMP14準拠でJMP15対応であれば,より多くのJMPユーザーに使って頂けるかもしれません.

というわけで大忙しの本日はこれまでとさせてください.

統計的問題解決研究所

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