過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

色々なグラフ

JMP

先週はグラフの色についてお話ししました.もう一段上を目指すべきとも.たいしたことでもないので一言でいいます.視覚化のためのグラフ限定ではありますが,グラフに色をつける際には色の三属性を押さえておくと良いということです.色の三属性とは色相,明度,彩度のことです.具体的には,色相を変えて配色するのであれば,明度や彩度にも気をつけた方が良いということです.例えばこちらのグラフを見てください.


この二つはサンプルファイルの「iris.jmp」を元に描いた円グラフです.上がデフォルトのカラーで,下がそれを二値化したものです.色相が異なる三つの色のうち青系とと赤系の色の明度が近いため判別しにくくなっています.白黒印刷を前提として,最初からグレー階調にするのも一つですが,プレゼン資料ではそれでは味気ないし,色覚異常の方には見難いグラフとなっている可能性があります.

因みにですが,色相というのは色の三原色の組み合わせです.これらの色を純色といいますが,それらに濃淡階調を組み合わせることで色はできています.白と黒との割合を明度,純色と白黒の割合を彩度と言います.JMPの「塗りつぶしの色」から指定できるカラーパレットは横方向に明度順で,縦方向には色相の順番に並んではいるのですが,彩度が揃っていません.同じ列から色を拾うと明度がまちまちになってしまいます.これが非常に使い辛いのです.例えばデカラーパレットを二値化するとこのようになります.

 

ですから無意識にカラーパレットから色を拾っていると白黒印刷で判別できず,しかも人によっては見難いプレゼン資料になってしまいます.

グレーの階調はPCでは8bitは最低レベル(医療画像は12bit)ですが,人間の目には目のいい人でも32階調が限度で一般には16階調程度くらいしか見分けられません.みやすくするなら8階調に抑えるのが良いと思います.このため,色を並べるのであれば,濃淡値の間隔はできるだけ離した方が視認性は向上します.ですから,同型色にするならば明度に開きがあるこの配色がお勧めです.

このように明度に変化をつけた上で,更に色相も変えるとより視認性は高まるはずです.JMPのカラーパレットでは選びにくいのですが,一例を挙げるとこんな感じです.色相を変えるならばセンスはともかくこのような配色が明度の差は最も大きくなっています.右は二値化したもので上のグラフと比べると違いははっきりします.

配色のセンスが今一つなのはJMPのカラーパレットから色を選ぶという制約が会うrことも理由の一つです.そこでときにはこちらのサイトから色を拝借することがあります.

下の方にカラーコードとともに色見本が並んでいるので,それをmacのカラーピッカーでコピペします.すいません,WINDOWSではどうやるのか知りません.こちらが色見本から作ったJMPのグラフです.

少しは垢抜けた感じになったように思いますが,いかかでしょう?それにしてもグラフの色って大事だと思いませんか?

それではまた.

統計的問題解決研究所

コメント