過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

2018

覚え書き

あひる三題

それほど気温が高いというわけではないのですが,日中歩いていると体力を消耗する日々ですが皆様いかがお過ごしでしょうか.PCに向かうのも怠いので今週は暇ネタにしようと思案しつつ,ツイナビを眺めていたら,「あひるが見える人は病院へ」という見出しが目にとまりました.その写真には確かに二羽のあひるが見えます.これはまずい...実はわたしは鴨とかあひるとかの水鳥が好きで観察に出かけて写真を撮ったり,カービングで木工作品を作ったりしています.たまたま昔作った写真が手元にありましたので,始めた手の頃でまだ下手なのでお恥ずかしいのですがこんなのを作ってます.胴体に線が入っているのがお分かりと思いますが,ここで二...
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フォローアップセミナー

以前この場でお知らせしたと記憶しているのですが,「統計的問題解決入門」のフォローアップセミナーを開催します.PCを持参していただくセミナーなので,3人がけの机一つに最大2名とした都合で定員が限られています.現時点でJMPer’s Meetingを開催する部屋の半面を使う予定で,スクリーンが見にくい場所を除外すると机は18個くらいとのことなので,最大で36名といったところでしょうか.定員の都合があるので,JMPer’s Meetingのように一般募集はかけず,SASの営業さんから興味を持って頂けそうなお客さんに直接アナウンスしてもらいました.今回は製造業(おそらく電機系)に限定しましたが,タイミ...
覚え書き

ノンパラメトリック最適化

先週の続きです.トポロジー最適化をJMPで実施可能かという質問でした.一つの答えは寸法最適化に持ち込めばシンプルな事例では同等の最適化は可能,ということになります.寸法最適化にどうやって持ち込むかというとトポロジーを因子に持ち込むのです.即ち,考えられるトポロジーの候補を質的水準に設定します.例えば,二次元平面のレイアウトであれば,穴が一つ空いているレイアウトか二つ空いているレイアウトではトポロジーが異なるのでそれぞれを異なる水準として設定します.最適化することでどちらかのトポロジーが解として選択されるわけです.この手法には大きな問題があります.それぞれのトポロジーで,設定すべき設計因子が異な...
覚え書き

トポロジー最適化

質問を受けたので今日はその話をします.こういった最適化がJMPで出来ますか?という質問です.リンクを踏みたくないという方のためにどういうものか説明しますと,CAEで実現した最低限の体積で最大の強度が出るような構造を持った機械部品で有機的なメッシュで構成されている,と言えばお分かりでしょうか.この手の工業製品を最近よく見かけるようになりました.これは構造最適化手法の一つのトポロジー最適化によるものです.原理は単純で基本形状からスタートしてそれにボクセルを付け加えたり削除したりしてその度に特性(重量と強度)を計算します.材料の分布を最適化すると考えるとわかりやすいかもしれません.当然ながら有限要...
覚え書き

シンギュラリティなるもの

今の時期はいろいろな会社のカンファレンスが目白押しで,先日もIBMの統合イベントに参加してきました.去年まではクラウド系のイベントとWatson Summitという別のイベントを分散して開催していました.クラウドあってのWatsonで参加者も被るでしょうから自然な流れとはいえます.私自身はクラウドでシステムを構築するような仕事はしませんが,コンサルテーションでときどきこういった知識が必要になることもあります.前日にはデベロッパー向けのイベントも開催されて,私もその端くれとして参加しました.IBMはデベロッパーを育て,スタートアップ企業を支援する懐の深い会社と毎度のように感心します.今年はこれら...
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なぜ系統的レビューに仮説検定は向かないのか?

先週の続きです.といっても,あの報告書には例の系統的レビューの詳細には触れられていないことが判明したので,続きは書けません.一般的に仮説検定の結果を系統的レビューに含めるのはやってはいけないとされています.もしも,ナラティブな研究をレビューしたのであったとしても,せいぜい表として提示するくらいにとどめておくべきで,それらを棒グラフ(即ち,量的な比例尺度の数値としての視覚化)にするのはやりすぎのような気もします.あの報告書からはそのへんがどうなのかは読めません.厚生労働省が背後についている研究会ですから,統計に詳しくない人々を黙らさせるために,あのような権威に裏打ちされたデータを提示したのかもし...
覚え書き

サンプルサイズ1で予測する先が読めていない一部の人々

先日,何かの拍子に「Stat Spotting」を検索したところ,日本語ページではここがトップに上がってきて驚愕しました.ジョエル・ベスト(2011)『あやしい統計フィールドガイド』,白楊社では,スタット・スポッティングとカタカナ表記であることが,本家を差し置いてしまった要因と思われますが,そもそも日本語では馴染みがない言葉だからということも理由の一つにあるのでしょう.このブログでもカテゴリーに登録したもののなかなか記事が書けないStat Spottingですが,実はネタはゴロゴロしてはいるのですが,それらを題材にして記事を書くのはなかなか難しい面があります.それはなぜかというと,基本的にクリ...
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Tukeyのヒンジ

前回のコラムで指摘しましたように,指導要領は時代とともに変化しているので,会社側ではその変化に対応して教育内容を変えていく必要があります.今までも高校で統計は教えられてきたのですが,今回それがパワーアップするというので,具体的に何が変わるのかと「高等学校学習指導要領(案)」に目を通してみました.それによると,数学Iで「具体的な事象において仮説検定の考え方を理解すること。」,数学Bで「正規分布を用いた区間推定及び仮説検定の方法を理解すること。」 と書かれていますが,どの程度まで仮説検定に踏み込むのかは不明です.実際,「高等学校学習指導要領解説 数学 統計関係部分抜粋」の「確率分布と統計的な推測」...
覚え書き

桜吹雪と統計教育

少し前の話になりますけれど,連休直前に岩手県に出張で出かけました.桜の花びらがまだ舞い落ちている中を集団下校している高校生を見ながら考えたことがあります.彼らはどのように統計を教えられているのだろうかと.問題解決のコンサルテーションをしていて,ついでに統計を教えて欲しいと言われることが増えてきました.一時のブームは去ったとはいえ,ビッグデータの流行によって人々が以前よりも統計を意識するようになったのは間違いないようです.社会人教育の難しいところは,学生のように生徒のレベルが揃っていないことにあります.先のFeynman先生の教えにも通じますが,ここで言うレベルには個人の学習意欲や能力というより...
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JMPer’s Meeting

先日開催されたJMPer’s Meetingに参加してきました.今年最初だということで,そういえば以前はもう少し頻繁に開催していたように思います.講師側になったりもしているので知っているのですが,場所取りが大変でスケジュール調整に苦労されているようです.100名規模の収容となるとあのセミナールームしかないので,取合いの状況らしいです.SASのほうでもよくあそこでセミナーを開催していますね.まだ先のことですが,以前お知らせしたように,SAS社に場所を提供していただいて「統計的問題解決入門」のゼミを開催することになっていますが,いろいろあって結局あのセミナールームを半分に仕切った部屋でやることにな...
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常識を疑う(追記あり)

追記数式の修正に漏れがありました.下記でsとあるのは全てsの二乗に読み替えてください.定義の問題と逃げることもできますが,通常sは標準偏差を意味するので,ここは正直に間違えましたと白状します.前回の記事にも修正をいれておきました.この公式は覚える必要もない類のものなので,混乱させてしまったら申し訳ないです.JMPを使うならば導出できなくても全く問題ない類の数式ということも改めてお伝えしておきます.追記ここまで先週の投稿で数式にタイプミスがありました.明らかな添字の間違いに気づかず申し訳ございませんでした.ブログのコメントで指摘して頂いたのですが,ちゃんと数式にまで目を通していただいたことに感謝...
覚え書き

Feynman先生の教え(後編)←追記あり

こちらの記事は修正して再掲していますので,こちらをご覧ください. 先週の続きです.以下もう少し意訳を続けますが,もう一度言っておきます.時間をかけて訳していませんので,おそらく聞き間違いや誤訳があるかもしれません.趣旨は大きく外していないはずですが,一つの参考に留めていただき,何かしら間違いあればご指摘いただけるとありがたいです. この(ミニーおばさんの)例でもわかったように,なぜを問い続けると物事はより深くより面白くなっていくんだ.(the more I ask why, the deeper a thing is, the more interesting it get...