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木工と実験計画

JMP覚え書き

JMP BlogというのがJMP User Communityにあるのをご存知でしょうか.ご存じない方は,ここです.このJMP Blogに,Celebrating JMP Superusersという,最近始まった企画があります.このページは自動翻訳されるので,私の環境ではデフォルトで「JMPスーパーユーザーを称えて」などという変な日本語になってしまってますが,JMPの熟練者へのインタビュー記事になっています.例えば,ミシガン大学公衆衛生学部教授のでVic Strecher先生のインタビューが掲載されています.そこにですね,恥ずかしながら私のインタビューもこのように掲載していただきました.スーパーユーザーなどとは自分では間違っても思っていませんが,昔からのJMPユーザーなので紹介して頂けたのでしょう.理由はどうあれ,ありがたいことです.ここだけでなく,Qiita、note、Medium、Hatenaブログなどにも掲載されたようですので,よろしければ目を通してみてください.

そのインタビューに書いてあることは,正直申しまして,ありきたりのことなのですけれど,最初に「私の意外な一面」というのを聞かれたので,趣味の木工作品を掲載してもらいました.私の趣味について,以前このブログでも作品を紹介した記憶があるのですが,本日は少し詳細にご覧ください.この鳥は日本では知らない人が多いかもしれませんが,ルーンと言って北米ではよく知られています.確か,アメリカのミネソタ州やカナダのオンタリオ州の州鳥だったはずです.独特な寂しい鳴き声に特徴があって,環境用CDなども出ているくらい自然愛好家に人気のある鳥です.日本のアビとは違ってかなり大型の鳥なので,背中に羽毛が黒いヒナを乗せて泳ぐ習性が知られています.ヒナが小さいうちは2羽同時に載せることもあるようで,この作品も最初は二羽載せるようにデザインしていました.ヒナをアップしてお見せしますと,こんな感じです.

そこを開けるとこのような空間が空いていて,持っている時計がちょうど収まるようになっています.

親鳥の部分はメープルでヒナの部分はウォールナットを使っています.メープルは日に当たると赤くなる性質があるので,当初よりも色の差は目立たなくなってしまいましたが,この色の違いは自然のものなんです.これを知人に見せたところ,首のところはどうやって作っているのかと質問されたので,説明しておきますが,首のところで接着剤で継いでいます.冒頭の写真ではわかりにくいのですが,インタビューの方の写真をご覧いただくと継ぎ目が見えると思います.

通常この部分にはダボと呼ぶ短い棒状の部材を補強のために入れるのですが,これには当時新しく購入した木工用の強力接着剤の効果を試すべくダボを入れていません.今調べたら日本でもAmzonで売ってました.ゴリラグルーというとても強力な接着剤です.二つの部材を継いでいるのは,その方が作りやすいからなのですが,もっと首が細い鳥の場合は継がないで作ったりもします.参考までに,こちらはインク瓶の置き場所として作った白鳥です.

ご覧の通り作りかけですが,これもまた良いと思い,もう長い事仕上げずにおります.製材所まで行って枕木よりも太い角材を買い,それを製材して使っているのですが,何しろ高価な木材なので,できるだけ無駄が出ないように使う必要があります.そうは言っても,木目をどの方向に持っていくかで強度は大きく異なりますし,肝心の木目の美しさも引き立てなければならず,どのようにレイアウトしていくが,一番難しくかつ面白いところでもあります.

さて,ここで強引に実験計画と同じですなどと言ってみますが,冗談ではなく,両者にはかなり通じるものがあります.実験計画も一つの作品と考えよ,というのが私がコンサルテーションでもよく言っていることなんです.作業前にはコストと効率を考え,作業後の仕上がりを美しく,これは実験計画でも同じです.(具体的なことはまた別の機会に書きたいと思います.)実は木工作業に限らず,例えば料理などでも全く同じです.何か一つのことに夢中になって,それなりの真理を体得すれば,それはあらゆることに通じている,このことを木工という趣味を通して教わりました.木工の趣味には,他にも色々と技術者に役に立つノウハウがあって,例えば,”measure twice cut once.”という格言というか決まり文句は今も座右の銘の一つです.この言葉は,日本で開催された第一回のSummitの公演でもお話しした記憶があります.

そういえば,このときの講演をもう一度オンラインの場でお話しするという企画が出ていまして,うまくいけば近いうちに実現するかもしれません.できればZoomを使って双方向でできれば面白いと思っていますが,どうなることやら.JMP on Airには多くのJMPユーザーが集まったと聞いていますので参加された方も多いと思いますが,私が予想していたのとは少々異なって,参加者間のコミュニケーションは全くできないようになっていました.JMPer’s Meeting On Lineと称してやるならば,やはりある程度までは双方向でないと面白くないですが,スピーカーもリスナーも不慣れなこと多々あって不安材料があるのも事実です.新しい文化を作っていくような意気込みが必要と感じています.

その機会がありましたら,直接お話しさせてください.それでは.

統計的問題解決研究所

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