過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

ソクラテスと大燈国師

覚え書き

このブログのタイトルは「統計的問題解決研究所」です.来月出版予定の「JMPではじめる統計的問題解決入門」のサポートブログですが,実は最近まで書籍名を勘違いしていました.「JMPではじめる統計的問題解決」とばかり思い込んで,後半の執筆では入門書ということを忘れて飛ばしすぎてしまったかもしれません.その意味でも,できる限りこのブログで入門者の皆さんのサポートをしていこうと思っています.

このブログのタイトルの下の説明文も修正しなければなりません.そういえば,このブログのデザインはいささか寂しかったのでイラストレーターの原山みりんさんにお願いしてロゴをつくってもらいました.原山さんには書籍の表紙や章扉のマンガを描いていただきました.(この本に登場するJMPくんについては後日書きます.)このお地蔵さんのようなロゴは哲学者ソクラテスをイメージして描いてもらったものです.本書の「あとがき」では有名なソクラテスの産婆の例えに言及しました.この他にもソクラテスは自分を「アブ」に例えたり,人に「シビエレイ」のようだと言われたことを肯定しています.アブの比喩も気に入っていてロゴをアブにしてもらおうとも思ったくらいです.

皆さんはソクラテスというとどのようなイメージがありますか.ソクラテスというと毒杯を仰いだ哲学者というイメージが強いかもしれません.東洋大学の創立者の井上円了は古今東西の聖賢として「孔子」「釈迦」「ソクラテス」「カント」の4人を四聖としたそうです.四聖というと一般には,「釈迦」「キリスト」「孔子」「ソクラテス」の4人を指すことが多いようです.いずれにせよソクラテスは聖人に列せられていますが,私にはソクラテスと孔子は聖人というのには違和感があります.論語で有名な孔子は儒教思想を体系化したという点では始祖と言ってもいいかもしれませんが,私には自分の言葉で語っているという迫力が欠けているように思えます.一方,ソクラテスの言葉はプラトンという代弁者を通じたものではありますが,実践に生きた哲学者です.

私には大燈国師として有名な宗峰妙超の生き様に重なります.大燈国師は大応,大燈,関山と引き継がれて中興の祖白隠に到る日本臨済宗の系譜の中心に聳える人物です.京都で乞食同然の暮らしで修行(乞食行と言います)すること20年,その当時を描いた白隠の絵は有名です.白隠記念館というブログで公開されています(このページの大灯国師2がそうです)ので一度ご覧になってください.(沼津に白隠記念館が建設されることを夢見てというこのブログには大いに賛同します.)この絵を見ればおわかりのように,ギョロリとした目玉が印象的でWikiにも峻烈無比の禅風とあるように大燈国師の生き様が伺えます.この絵を見るたびに私はなぜかソクラテスを思い出していました.

どうでもいいことですが,このブログのタイトルロゴを見てこれは何なのかと疑問に思う人もいるかと思いここに書いておきます.まだ校正が済んでいないので今週も雑記ですいませんが,今週はここらへんで.

統計的問題解決研究所

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