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二刀流で切り込む

覚え書き

某所で質問を受けたのですが,そのときはあまり時間がなかったもので「今週のブログに掲載する」とお答えしました.本日はそれについて書きますが,JMP初心者の方でしたので,質問もごく単純なものです.おそらくほとんどの方はご存知だと思うようなことだと思いますが,上述の事情があるのでこの点はご容赦くだささい.
「データフィルタ」や「ローカルデータフィルタ」は『AND』ボタンで複数の変数についてかけることができます.名義尺度の変数であればそれぞれのカテゴリーがボタンとなって表示されます.これをブロック表示と呼びますが,これの操作についての質問でした.カテゴリーが非常に多いのでボタンの表示が潰れて読めないのと,そもそもクリックが煩わしいのだそうです.

これはご存知の方も多いと思いますが,こういうときはカテゴリーリストの赤三角メニューから「表示オプション>リスト表示」を選びます.こうすることでフォーカスのある変数のカテゴリーを上下の方向キーで切り替えることができます.もちろん,クリックも受け付けるので,離れたカテゴリーを瞬時に切り替えることも可能です.リスト表示なのでカテゴリーの名前が長いときなども文字が隠れないというメリットもあります.いつも思うのですが,一番下のカテゴリーから下方向キーで一番上に戻ると便利なのですが,皆さんはどう思いますか.

ついでなので,他の表示オプションに言及しておきます.「単一カテゴリ表示」は今1つ存在意義が不明なのですが,フィルタにかける変数の種類が多いときはすっきり見えるのが特徴です.もう1つの「チェックボックス表示」は複数のカテゴリー(上の図のように「学年」と「性別」という別の変数のカテゴリーも含みます)を選択する際に便利です.上述の「リスト表示」のボタンはトグルになっているので,複数のカテゴリーでフィルタをかけるのにshiftキーを押さなければならないのです.その反面,方向キーでのカテゴリーの素早い切り替えはできないのですが,1つ手があります.

どうすれば良いのかお分かりでしょうか.答えは赤三角メニューにある「アニメーション」を使うのです.こうすることで,「チェックボックス表示」出会ってもカテゴリーを上から素早く切り替えることができます.『Play』ボタンを押してもいいですけど,その左右隣のボタンを押すことで,方向キーと同じようにステップでカテゴリーが切り替わります.

データの層別化は『By』が基本ですが,複雑な層別化では「ローカルデータフィルタ」が威力を発揮します.データの可視化のところで「ローカルデータフィルタ」と「列スイッチャー」の二刀流でデータに切り込むなどと今度出版する書籍にも書いていますけれど,私の好きなJMPの機能の1つが「ローカルデータフィルタ」です.

今日は初心者向けの内容でしたけれども,最近JMP初心者の方々にお教えする機会が増えてきたので,このようなブログ記事が増えるかもしれません.

それではまた.

統計的問題解決研究所

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