過去の投稿に画像リンク切れ多数ありご迷惑おかけしています.

訂正についてのお知らせ

覚え書き
新年早々になりますが,本書についていくつかご質問を頂いていますので,その結果判明しました一部の訂正も含めてお知らせします.
1.P105の曲面プロットのところで,このとおりにやってもデータテーブルが作成されないとのご質問がありました.ここに示した手順が不親切だったようです.計算式を入力した後に行メニューから「行の追加」を実施して出てきたウィンドウの「追加する行数」に100といれて『OK』してください.これで所望のデータ テーブルになります.もちろん,100回エンターして新規の行を作っていってもいいです.

2.P131の下から三つ目のJMPくんのセリフを「(前略)14と入力してから『計画の作成』を押すと計画が作成できるよ.そうしたら下にある『テーブルの作成』を押してみて.」と訂正いたします.この部分は当初計太くんとのやりとりが以下のように入っていました.

JMPくん「(前略)『計画の作成』を押してみて」
計太「これが計画なの?どこに実験データ入れればいいんだろ?」
JMPくん「一番下の『テーブルの作成』を押してみて.」

原稿のページ数圧縮のために,この部分を削除したのですが,前後の繋がりがおかしくなったままになっていました.

3.上記の例題では,p133の「検出力プロット」についてのご質問も頂いています.検出力はどの程度あればよいのかということで,簡単に言うと14実験のほうを採用してはダメなのかという質問です.検出力はそこにも書きましたようにその項の効果が存在するかについて検定した結果として得られています.ですからこの質問は帰無仮説の棄却を判断する基準としてp値=5%が妥当であるのかという疑問と根っこは同じです.一つの考え方として得られるであろうモデルの精度がコインを投げて決めるよりも大きくなければ実験計画の価値は低く,主効果であればやはり寄与率と同等にできれば70%程度以上の検出力は確保したいところです.とはいえ,「計画の比較」はあくまでも比較に用いるべきです.ここでは実験数を6増やすと格段に検出力が増加するという情報そのものが重要です.例題では示していませんが,15実験であれば検出力の増加はそれほど大きくはなりません.ここで重要なのが実験のコストです.統計モデルの精度即ち最適解の予測精度を得るためにどれだけのリソースが投入できるかで決定するのが現実的でしょう.
実験数の決定は検出力を見るよりも,最小実験数+αとした場合のαをもとに判断するした方が簡明なのでお奨めします.本書ではα=1を最小とすることを標準としましたが,できればα=4とするほうがベターです.それはなぜかと理解するにはF分布の自由度による関数形を知らなければならず,やはり統計的検定の原理に立ち入らなければならなりません.ここに簡単に書くのは大変というよりも舌足らずで誤解を招くといけないので,別の機会にでもお話しすることにします.

4.最後にp198のExcelファイルを変換するところで使う「既存データ.xlsx」はオーム社のサイトにアップして頂いたサポートファイルは修正前のバージョンであることが判明しました.実際にファイルを開いていただくとおわかりのように一番上の行に「列見出し」が記入されていません.ファイル更新のミスで次のタイミングでサポートファイルは差し替えを依頼することにしますが,既にダウンロードしてくださっている皆様には申し訳ないのですが,「既存データ.jmp」から実習をはじめていただければと思います.

5.本書の問題ではありませんが,オーム社のHPがリニューアルされたとのことで,今年からサポートファイルがダウンロードできるURLが変更になっています.既に本ブログの該当記事は修正入れていますが,あたらめてご注意をお願いいたします.

以上のように訂正させていただくとともに,わたしの不注意によりご迷惑をお掛けしましたことをお詫びいたします.

他にもご質問やご指摘ございましたら,このブログのコメントにご記入いただければ幸いです.コメントは私のところで一度止まりますので,公開を望まれない方はその旨お書きください.既に複数名の方からコメントをいくつか頂いているのですが,それらのコメントは公開していません.但し,質問等に回答を望まれるかたで,この場での公開返信を望まれない場合は,コメント入力フォームにメールアドレスを入れてくださるようにお願いいたします.

それでは本年もよろしくお願いいたします.

統計的問題解決研究所

コメント