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問3の解説

書籍サポート統計学統計学のやさしい授業

今日は『統計学のやさしい授業』の練習問題の解説です.確か前回は問2だったので,今日は問3です.「統計のしくみ」についての記述の穴埋め問題です.

統計のフローが頭に入っていれば,後は用語だけの問題です.まずは(a)から.母集団から標本を得ることを「抽出」あるいは「サンプリング」と言います.ですから,このどちらも正解です.とはいえ,標本は抽出して,サンプルはサンプリングするとした方が美しいとは思いますけど.

(b)は少し補足が必要かも.標本を計算して(統計量)を得るを正解としましたが,正確には統計量の実現値とすべき.統計量はあくまでも計算式に過ぎないので,だけど,この違いは多くの本でも曖昧だし,本書のレベルではあまり気にしなくてもOKです.

その意味では(c)の正解は,この(統計量)をもとに母数を推定するということになるんだけど,これも統計量に標本の観測値を代入して得られた実現値というのが正確.正確だけど,これは頭の中でわかっていればよろしい.言葉では(統計量)でいいでしょう.異論はあるかもしれませんが,この問題の主題意図はそこではないので.

(d)は母数は母集団の(特徴量)とするのが正解です.とはいえ,特徴量というのが定義がまた曖昧なので,母数あるいはパラメータのままで覚えること.英語の教科書には「the two p’s go together and the two s’s go together.」などと格言のように載ってたりします.おわかりのように,2つのpとは,populationとparameterのことで,2つのsとはsampleと statisticのことです.

これから統計を学ぶオリエンテーションのまとめとして,この問題を作りました.母集団(population)と母数(parameter)標本(sample)統計量(statistic)の4つの用語はきっちり把握しておいてください.

それでは.

統計的問題解決研究所

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