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STIPS

JMP

SAS]社が提供しているSTIPSというオンラインの教育コンテンツがあります.STIPSは,Statistical Thinking for Industrial Problem Solvingの略で「問題解決のための統計的思考」ってベタな訳がついてる.内容はよくできてるんだけど,統計的思考ってのが個人的には引っかかるものがあります.思考しているだけでは,問題解決できないからね.

大阪大学と京都大学の連携人材育成プログラムもSTiPSと言うらしい.こちらは,iが小文字でScience and Technology in Public Sphereの略です.Public Sphereというのは公共圏を意味していて,要するに「科学技術への公共的関与」を促進する人材育成のための教育プログラムらしい.科学者の倫理教育だけでhなくて,政策形成に寄与できる人材育成も視野に入っているから,いわゆるレギュラトリー・サイエンスも含まれているようです.

話をSTIPSのほうに戻すと,もっと多くの人に受講して欲しいの何かイベントをやるという話が出ています.受講した人は知っていると思うけど,かなりのボリュームがある教材です.(その反面まとまりな無いようにも感じます.)だから,私が何か付け加えることもないのだけど,アメリカで開発されたプログラムだから,日本の技術者として少し違和感を覚えるのも事実.その違和感を拭うようなアドバイスなり補足ができるかもしれないと考えてます.

JMPを使った統計とかデータ分析を教える身としては,STIPSをうまく活用できれば,教える側と教えられる側,お互いの効率が向上するのは間違いないです.STIPSはすべてを網羅しているわけではないけど,JMPの操作ビデオも含んでいるから,いわゆる反転授業のコンテンツに使えます.積極的に使うのは,社内教育ならばライセンス的にも問題ないはずです.

というわけで,連休中はSTIPSのコンテンツを研究してました.その結果,アメリカと日本とでは問題解決の取り組み方が違うのだ,そしてそれが以前から感じていた違和感の正体なのではないかと気づきました.具体的には,アメリカではチームワークで問題解決に取り組むことが前提ですが,日本ではまだ個人プレーが中心なのではないかな.特に,実験計画では,そのことが顕著ですよね.日本では一部の人が実験計画に興味を持ち,周囲に実験計画の仲間を見つけることから始める必要があります.

STIPSでは理想的な問題解決の実施環境を前提にしているけど,日本ではもっと困難がともなうのではないかと.そこらへんのミスマッチを自分流にお話しできればと考えてます.おそらく,イベントを開催するにしてもおそらく秋口になるかな.もしかしたらSUMMITの場で何かやることになるかもしれないです.それまで時間があればSTIPSを受講してみてください.日本語字幕付きの英語なので,正直骨が折れるけれど,こんなデジタルバッチももらえます.

そういえば,今年のSUMMITもオンライン確定だそうで,今回は何をやろうか悩んでるところです.昨年は,JMPパートナーとしてJMP Proが使える身分になれたのがうれしくて,無理に関数データエクスプローラを題材にしました.あのビデオを見た人からお声がけも頂けたりして,やったことは良かったけれど,内容は少し難しかったかもしれません.今年はもっと基本的な内容でお話ししたいなと考えているのですけど.

それでは.

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