僕とサブローちゃんが統計の本になりました!

ホロウナイト:真エンドのススメ

ホロウナイトを倒すと、いわゆる「通常エンド」を迎えます。この結末に爽快感や達成感を覚える人っているんでしょうか。僕はダメでした。正直な感想は「うわー…」でした。こんな悲惨な目に遭うためにトゲトゲワールドを耐え抜いてきたのか、と。

「通常」ということになっているので、ここで止めてしまう人も少なくないはずです。そのような人にとって、このゲームは「なんかダークで救いのない雰囲気ゲー」との印象しか残さないかもしれません。本当はもっと先があるのに。むしろ、そこからが本題なのに。

ハロウネスト全体として見れば当面の汚染は食い止められたものの、肝心の汚染源がそのままなので、呪われた王国は忌まわしいループをまた繰り返すことになります。主人公は真っ暗な部屋に吊るされた孤独の中、内側から蝕まれながら「これじゃだめだ。次こそ英雄が現れますように」と願うしかありません。希望を次につなぐ役割は、とりあえず果たしました。そういう意味では、やはり英雄なんです。

全てを大団円に導くたった一人の英雄になれなくても、できることはあります。いつの日か、ついにその傑出した英雄が現れて王国に救済がもたらされた時、それまでの時間を稼いだ何人もの器No. xがいたことは忘れ去られてしまうでしょう。それでも、その存在がなければ勝利はなかったのです。誰にも感謝どころか思い出されもしなくても、自分は為すべきことを為したのだからこれでいい、そうした生き方もまた価値あるものではありませんか。そう考えると、この「通常エンド」も深いかもしれません…..

…でもそれ、真エンドを見て初めて言えることじゃないですかぁあああ!

わけも分からずクエストアイコン?ぽいものを追って無抵抗の人たちを殴っていたらラスダンっぽいところに入れたので、そこにいたラスボスっぽい奴が自傷行為して気味悪いけど倒したら自分がそいつの代わりになりました。ジ・エンド。ここで止めたらホーネットの言う「悲劇的な構造」も「選択」もチンプンカンプン。話がまるでわかりません。そもそも超絶胸糞悪いです。

自慢じゃありませんが、僕はゲームが好きですが、お世辞にも上手いとはいえません。ほとんどのゲームは「イージーモード」の「通常エンド」で満足します。真エンドとは、やり込み要素であって、暇かコアな一部の人がやるもの。今でもそう思っています。多くのゲームにおいて、そのような調整になっているからです。

そうした普通のゲームでは、多くのユーザーが旅を終えると想定されている「通常エンド」の落としどころが適切です。なおかつ「真エンド」は多少の付加価値がつく程度となっており、マニアでなければ苦労に見合わないことが多いです。

一方ホロウナイトは?

「通常エンド」では、ほぼ話がわかりません。もったいないし、ゲームデザインの不備さえ疑ってしまいます。でも、もしこれが「バッドエンド」だったら?そもそも想定されている結末が「真エンド」の方だったら?そう考えると全てがストンと納得できます。

でも真エンドへの道は険しすぎるのでは?思い出してください。このゲームは難易度が高めであることも特色の一つになっています。真エンドのラスボスが連戦でつらい?「神の家」に比べてもつらいでしょうか?白い宮殿が鬼畜?その言葉は「苦難の道」にとっておきましょう。

「通常エンド」と「真エンド」のエンディングを比べると、スライドショー自体は短いのでバッドエンドと真エンドは「大差ない」かもしれません。でも、ちょっと待ってください。真エンドで得られるものは、果たしてエンディングそのものでしょうか。僕は、そこに至る過程で体験したものではないかと考えます。

それは、少しずつ明らかになっていく物語であったり、長い長い試練を通して王国と為政者の孤独と悲しみを共有し、それに打ち勝ったことに対する感慨と自信であったり、仲間の信頼を得て共に熱く戦った記憶であったりするのではないでしょうか。そして、「通常エンド」と「真エンド」の間にあるこの部分が、ホロウナイトのキモにして華であると、振り返ればつくづく思います。

以上を踏まえて、宮殿の第2ゾーンあたりで呪われるリスクを覚悟の上でフォントを大にして言いましょう。

ホロウナイトの「通常エンド」は「バッドエンド!」このゲームが好きなら「真エンド」を目指すべきです!

大丈夫、「神の家」は人を選ぶと思いますが、真エンドは並よりやや劣る腕前の僕でもできました。次回は手順を解説します。別記事『真エンド手順』へ

真エンドのススメ

コメント

  1. 親指が腱鞘炎ぎみ より:

    この記事をみて頑張る気になり、みみたさんのかわいいイラストとホロウナイト愛に励まされれて、ようやくラディ様を撃破できたのでお礼を言いに来ました。
    これで心のこりなくSilksongを待てます。ありがとうございました!

    • みみた より:

      おお〜!おめでとうございます!
      そして、嬉しいお言葉をありがとうございます。
      余計なネタバレかと一抹の不安もあったこの記事ですが、
      今、心から書いてよかったと思いました。
      Silk Song楽しみですね。ほんと、いつなんでしょう〜