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  • God of War・不器用父ちゃん

    ふとまた不思議な体験に打たれたくなったので久しぶりにゴッド・オブ・ウォーやりました。ひたすら豪華で夢中になります。

    毎回思いますが、話のスケールに対して驚くほど登場人物が少ないのに各キャラの濃さによって全く違和感を感じさせません。どこに行ってもドワーフ兄弟がいる、というのが最終的には魅力にさえなっています。

    ドラゴンエイジ・インクイジターを何周もして(継続中)、口説ける相手は全員口説き、うまくいったりフラれたりしてきましたが、しょせんは他人ですからね。フラれればちゃんと傷つくものの(舞踏会の終わりに違う人が来た時の衝撃ときたらね)、他の人が手を差し伸べてくれたり、逆にこっちが冷めて逃げ出したりもします。

    でも父と子となると失敗できない緊張が半端ありません。だって代わりがいませんから。そしてコミュ障・父は失敗ばかり。ああああああ!そうじゃねーだろ!と、マジ突っ込みしながら、ハイ、楽しいです。続編が楽しみです。壁に不吉な予言があったので心配ですが。

    God of War・不器用父ちゃん(漫画)

  • ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:女王様に踏まれてもタダでは起きない

    話を終わりまで楽しむのが目的なら、難易度をイージーにしておけば戦闘は最後までぬるいまま淀みなく進む。その分、暴れ足りない人のためにサブクエストとしてヴァルキリア解放というキツ目の戦闘が用意されている。それまでぬるい戦闘でエンジョイ()していたものだから、「あれー強いなー」と言っている間にボコボコにされて倒れていた。中でも8人倒すと出てくる9人目の女王様が強い。

    それまでの8人が持っていたスキルの全てを自在に駆使してくる上に攻撃力・防御力も格段に高い。なにしろレイジが無力。ボコボコ殴っても岩をぶつけても平然と突っ立っているし、全然削れない。これまでヤバイと思ったらレイジでゴリ押してきたので、絶望感がハンパない。止むを得ず蘇生石をレイジ満タンの最高級品から中レベルのHPが多少回復している方に変えたら少し寿命が延びた。

    唯一安定して入るのがルーンアタックなので、敵が大技の後に見せる隙に確実にルーンアタックで防御を崩して畳み掛ける、の繰り返しでなんとか勝ったがキツかった。霧の世界のサブクエストを達成すると父子の関係が大きく前進したように感じて嬉しかったので、難関であるこの課題を達成するとどうなるか楽しみで頑張った。が、謎は解けるものの父子の絆という点では進展なし。純粋に本編にはないハードな戦闘を楽しむクエストであるようだ。

    女王の攻撃パターンとしてはヴァルキリアの持つ全ての攻撃を駆使してくるので、当然遠慮なく頭を掴んで叩きつけたり頭踏みもしてくる。頭を踏んでくるヴァルキリアは初めてではないが、苦戦して何度もやり直したし、1回の戦闘も長引くので女王様には数え切れないくらい踏まれた。そして何度も踏まれていると踏まれている時間が案外長く、◯ボタンを長押しするしかすることがないので暇だなーとさえ感じてくる。暇なので女王様を見ていると、足に何やら模様がついていることに気づく。まさか網タイツ?女王様だけに?などと気になり出して踏まれるたびに脚ばかり見ていると、我ながらド変態。息子の視線も気になる。「違うんだ!時代考証的に気になるだけなんだ!」と、突っ込まれてもいないのに叫ぶとますます怪しい。

    結局静止画で見たらメッシュは金属製で、自在に曲がることから精密なチェーンメールのようなものであるらしく、時代考証的にも許容範囲だった。さらに変な需要を掘り起こさないようにとの配慮からか、美しい戦乙女たちは全員ブスにしか見えないフルフェイスメットをかぶっているので全く色気はないのだった。おかげで踏まれて喜んでいる疑いをかけられずに済むのはいいんだが、それは置いても父親の沽券にかかわるので息子の前で頭踏むのはやめてほしいんだよな。

    踏まないで
    倅が見ている
    女王様

    ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:女王様に踏まれてもタダでは起きない
    だって踏まれてる間、暇なんだよー!

  • ゴッド・オブ・ウォー総評:誰もが神になれる傑作


    ゴッド・オブ・ウォー終わった。令和最初に買うゲームを外さないようにと入念に選んだが、予想したより段違いに素晴らしい傑作だった。亡き妻の火葬という重苦しいスタートから打って変わった想像を絶する敵との想像を絶する戦いに、あっと口を開けて掴まれっぱなしのまま、めくるめく神話の世界に連れ去られた。そこで幾多の不思議を次々に目の当たりにし、息子を守って巨人を倒し竜を討ち、その成長に気を揉みながら、夢中で駆け抜けた。

    今、振り返ってみると、神話世界の事象を目撃する映像的に印象深い場面、父子としての節目となった出来事、戦っている自分が驚いたダイナミックな戦闘など、いいことしか思い出さない。つらかったこと、悲しかったことも思い出すが、それは息子に嫌われたとか、息子が死にそうとか、あくまで主人公クレイトスにとっての辛さや悲しさであり、話を深くするためには無くてはならない部分でもある。いつものような「ここからやり直しとかひでぇぇぇ」「判定が理不尽だろー!」のようなプレイヤーのつらさではない。

    たった1年前の作品なのに日本ではイマイチ名前を聞かないこの名作が少しでも知られるようにと願いを込めて、記憶が新しいうちにゴッド・オブ・ウォーのどこがすごいか記録しておこうと思う。

    テーマ

    父と子の絆。この王道だが難しいテーマにがっぷり真正面から取り組んでいて、しかも成功している。アメリカのホームドラマのようなベタな展開は一切なく、話がどんな展開になっていてもこのテーマは地下水脈のように見え隠れしながらストイックに全体を通して流れており、オープンワールドでプレイヤーがまちまちなルートで進んでいっても、着実に進展していく。結び方も見事。

    サブテーマ

    冒険を始めるとすぐにオーディンはじめアース神族の悪行の数々について聞かされることになる。続けていくうちに現代の我々が「北欧神話」と信じているものはオーディン政権のプロパガンダによる、彼らに都合のよい「勝者の歴史」に他ならないのではないかとの思いを抱くようになる。神話だからわかりやすいが、他のあれやこれやもそうかもしれないよ?と考えさせてくれる。

    ストーリー

    テーマからして真面目なのだが、話も予想以上に硬派で真面目だった。結末にはあっと驚いたし、数日間じわじわきた。でもこれ、最低でも北欧神話の大物くらいは把握して、ある程度自分でイメージを持っていないと「え?これで終わり?」という感想にならないかと心配にはなった。自分は小さい頃神話ヲタで、引かれるので表面には出さないようにしてきたが、今はもしかして普通の会社員が「あいつ酔っ払うとトールみたいに暴れるから飲み会に呼ぶのやめようぜ」と言って通じるくらい北欧神話が知られているのかな。そうなのかな。違うよな。アメリカではそうなのかな。トールが主人公のアメコミとかカーケア用品とかあるもんね。日本でこの結末はどうだろう。ソシャゲだと北欧神話テーマのキャラが必ず出てくるから大丈夫なのか。僕にとっては後を引く天晴れな結末だった。

    神話と時代考証

    上記サブテーマで述べたように、このゲームの世界はオーディン側ではない別視点から語られるため、一般的な北欧神話とは異なる点が多い。が、神話というものはそもそも人間側の社会情勢によって統合した民族の神同士が結婚したりと常時改変されていくものだし、時代や地域によって諸説あるのが普通であって、現代は信仰する人がいないので更新が止まっているだけとも言える。この世界なりにつじつまが合うように齟齬が大きい点は説明されていることからも、これはそうした「諸説」のうちの一つであろうとしているのだと思う。時代考証もそれほど詳しくない自分にもわかるほどのおかしさはないと思う。ワルキューレの精巧すぎる金属の翼などもドワーフの超絶技術で説明されるので問題ない。壁画やルーン文字など細心の注意を払っているように見える。特に巨人の伝承を伝える三連画の美しさは眼福の域に達する。主人公クレイトスの武器と盾が神話時代のギリシアとしてはおかしいし彼は神でもないはずだが、これはPS2時代から引き継いだもので前作を知らないので説明があったのかもしれないし、そもそも今作では「こういう主人公です」ということで違和感は覚えなかった。

    戦闘システム

    複雑なようで、難易度をイージーにしてガチャガチャしていれば最初から鬼神のように戦える。慣れてくるとスキルを組み合わせたり、武器防具のスロットを工夫したり、防御、防御崩し、パリィ、打ち返し、範囲攻撃、単体攻撃などコマンドを使い分けたり、息子と連携したりと、さらに複雑な戦い方もできるよう入念に設計され、調整されたシステム。運動神経が残念な僕でもちゃんと巨人やドラゴンをストレスなく、しかし、適度に苦労して、ドキドキハラハラしながら討ち取ることができる。ヴァルキリア戦だけは苦戦したが、これは本編には関係ないので強制ではないし(追記:2週目は雑魚やボスの強さは変わらないようだが、女王は強くなっているかも)、どうしても無理なら装備を引き継いだ上に底上げできる2周目で叩きのめせばよさそうだ。また、うまい人にはGod of Warモード(途中で難易度変更できない)というチャレンジも用意されており、全方位抜かりなし。そういえば雑魚戦もうざいと感じたことが一度もなかった。これはすごいことではないか。

    グラフィック

    自分の好みにしてはやや濃いが、美しい。背景となる壁画や北欧の大自然もいちいち足を止めて見入ってしまうほど。息子も背景に反応し「こんな大きい滝初めて見た」「わあ…」などと立ち止まるのが微笑ましい。ムービーもダイナミックかつ何が起きているかちゃんと分かり、戦闘や話を盛り上げるために効果的に使われている。処理落ちなどの見苦しい点も一切ない。

    キャラ設定と会話

    正統な北欧神話のキャラ付けとは相当異なるキャラ付けをされている人物も登場するが、世界観自体が従来の北欧神話とは真っ向から違うので、それはむしろ自然なことだろう。大事なのは、それぞれが一貫した性格を持っていて、丁寧なセリフによって肉付けされていること。特に頑固で心を閉ざしている主人公クレイトスと母を亡くしたばかりで怖い父とどう接していいか戸惑う息子アトレウスの性格づけと、話の進行に伴う変化とそれが見え隠れする会話がいい。イベント直後だけでなく、ふと船を漕いでいる時にも大事な話が始まったりするので目が離せない。英語音声と日本語字幕でプレイしたので、洋画の字幕のように短く的確に訳してある日本語訳にも度々感動させられた。

    成人指定

    気絶した敵を掴んでからの攻撃が「素手で引き裂く」とか「口に斧をぶち込む」とか「尻尾を持ってビタンビタン叩きつける」などと残虐なので規制対象となっている。ギリシアを舞台にした前作では女性の裸とかそっちもコミだったようだが、今作ではエロは美人も一切出ないしエロに関してはマイナスではないかというくらいエロくない。さらに主人公が幼い息子を連れているので、「坊やには早い話になるからやめとくけど」みたいに登場人物も気を遣って下品な会話を避けたりする。いわば劇中G指定みたいになっているのが面白い。だから上記の掴み攻撃がなければ成人指定にしなくて済んだのに惜しいと思ってしまう。とはいえグロ攻撃くらいしないと人間サイズで巨人や竜を倒すチャンスがないし、人間離れした戦いを楽しむのもこのゲームの大切な要素なので仕方ない。

    難易度と遊びやすさ

    イージーから最も難しいGod of Warモードまで選べる。最難関以外はいつでも難易度を変更できるし、イージーだから結果が変わるということも多分ない。GOWモードは違うのかもしれないが、隠しボスと真エンドがある、というようなことはなさそうだ。大多数を占める普通のプレイヤーがストレスなく冒険を楽しめるように細心の注意が払われている。途中から登場する、封印された扉を開けるためのギミックも、制限時間が加わって「ついにミニゲームですかあ?」と構えたところ、いやならボタン1つでスキップできるようになっていた。うっかり倒れてもチェックポイントからやり直せるので困った覚えもない。

    クリア後

    クリアした後もやり残したサイドクエストや収集のために探検を続けることができる、というのはオープンワールドのRPGとしては普通だと思うが、息子との関係は変化し続けていくので、全てがわかったあとで各地に出かけていく意味がある。関係が改善されているのでまったりほのぼのできるし。序盤の船旅は主人公の態度が酷すぎ、息子がかわいそうでヒヤヒヤしたことを思い出しながらゆっくりオールを漕ぐ。息子ができたらキャッチボールしようとか釣りしようとか夢を持つ父親は多いが、暇な時は息子と船に乗って探検の旅に出る、というのも乙なものではないか。

    強くてニューゲーム

    1周目の強さや資産を引き継いで最初から遊べる。最初から強いし操作も慣れているので、本当に神のように戦える。ただ強いだけでなく、1周目の最高装備のさらに上のランクの装備が次々に解禁されて、そうした装備を作って鍛えていく楽しみもある。世界蛇の話を息子が理解したりと、微妙に違うところもある。世界の裂け目は1分以内に敵を倒すという制限がついていたりもして、末長く遊べるように丁寧に用意されている。

    DLC

    出ないと公式に発表があった。最後にちらっと見える人物と戦えないのはイージーだったからかと思ったが、そうではなく、DLCの予告ですらなく、自作の予告ということらしい。従って、追加ボスのために装備を鍛える必要はない。

    総合評価

    映画より豪華で映画より没入できる映画の上位互換としてのエンターテイメントの未来を予言する傑作。ホロウナイトのように上手くないと楽しめない、上達する喜びを味わえるスポーツとしてのゲームもあっていいが、ゲームを頑張らない人でも楽しめる娯楽としてのゲームが今後発達していくといいと思う。文句が多い自分でも驚くほどケチのつけようがない。雑魚戦さえ楽しく、豪華なのにロードは早い。これだけの傑作が、本国でどうかはわからないが少なくとも日本では1年しか経っていないのに、ほぼ話に出ないのが不思議でもったいない。主人公がハゲおっさんだから?だが強くて頑張るハゲ父さんだ。美人が出ないから?モゴモゴ…ええと何だっけ。そうだ、名作シリーズとして2980円と安くなっているので、一人でも多くの人が息子と一緒に神話の世界に飛び出していって共に成長する喜びを味わってほしい。

    ゴッド・オブ・ウォー評価漫画:誰もが神の戦いを体験できる傑作
    自分がうまくなった錯覚に陥る理想の戦闘システム

  • ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:父に学ぶ社交術

    「神を殺した男は父になれるのか?」というキャッチフレーズなので、父と子の絆がどう育まれて変化していくかがメインテーマ。従って開始地点が低ければ低いほどその後とのギャップも大きくなる。だからゲームが始まった時、父親と息子の関係は明らかに問題を抱えていて非常に悪い。

    母親が亡くなった直後の子供に対して、父親の態度が悪すぎて子供がかわいそうになってくる。ひどい扱いを受けて、息子は憎悪のような表情さえ見せる(モデリングと表情アニメーションすげー)。しかも自分がその態度の悪い父親を操作しているわけだから、居心地悪い。

    誤解がないように言っておくが、これはゲームに対する苦情ではない。父親としてのクレイトスへの意見である。つまり、彼の親子関係を気にかけるほど、感情移入している、つまり楽しんでいる、ということだ。つくづく真面目で硬派で楽しい傑作なのに、戦闘シーンの残虐表現のために成人指定になっているのがもったいないくらいだ。テーマは王道だし、グロはともかくエロについてはマイナスだというのに。

    さて本題・父親の態度に戻ろう。弓や戦闘の指導は、まあ厳しくするのは息子本人のためでもあるし、ある程度はしょうがないとして、問題は自分が読めないルーン文字を読んでもらう時だ。自分は踏ん反り返って、「おい」とか「これを読め」とか。息子は「はい、父上」とか驚くべき恭順さで駆けつけて読んでくれるが、他に言い方があるだろう…とか考えてしまう。息子は健気で、口論のあとでも走ってきてくれる。まあ、そうしないとゲームが進まないからってのもあるけど。自分だったら聞こえないふりしたり、後ろから蹴飛ばしたりしてしまいそうだ。

    親子の関係は時には緩慢に、時には劇的に変化していくのだが、ルーン文字を読ませる親父の態度は変わらない。子供の反応にはシナリオ進行に従う変化があるのでシステムとして固定しているわけではない。敢えての頑固親父なのだろう。じゃあどう変えればいいかと言われても、そういえば確かに困る。

    あの顔で「お利口なアトレウスちゃん、これ読んでくれるかな」なんて言っても吐きそうだし、ちょうどいいところが難しいな。もう少しソフトに「これも読めるか?」とか?相手の能力を疑っているわけじゃないしな。ふざけて「先生、これも頼むよ」みたいなキャラでもない。あの顔だしガタイだし、無骨で売ってるから仕方がないってことだ。口下手という言い訳でコミュニケーションをさぼると、周囲が疲れるんだけど、このおっさんは、いざという時には命を張って守るんだから、それでいいんだろう。

    しかし、読んでもらわないとゲームがクリアできないってことにもう少し危機感をもったらどうなんだ。拗ねた息子がストライキをしたらどうするつもりなんだろう。と、言ってるそばから読んでくれなくなったぞ!どうするんだ、もしかしてさっき拾った玩具で釣るのか、いつの間にか「L1+L1で機嫌をとる」とかいうコマンドが増えているのか?うぉー!行き詰まった!もしかしてどこかで対応を誤ったのか?

    …いや、自分が石碑の前に突っ立ってて邪魔なだけだった…。脳筋パパですまんのう。

    ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:父に学ぶ社交術
    ウソ教えてやれ!

  • ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:よーしパパ大岩投げちゃうぞ!

    以前『令和元年の意気込み』で表明したように、元号が改まってしょっぱなからクソゲーを掴むと末長く呪われそうなので最初の1本は慎重に検討・調査して買うことにした。

    そして選んだのはゴッド・オブ・ウォー(God of War)。名作シリーズは値段が下がっているだけでなく、時を経て一定以上の評価を多くのユーザーから受けているということなので、それだけでかなり安全度は増す。それでも最後は相性なので、どんなに評判がよくても「なんか合わない」ということは常にあり得る。そこは実際に遊んだ人の意見をネットで調べて念には念を入れた。好みの似た人の意見は特に参考になる。とはいえ、自分で遊ぶまで結局はわからないんだけど。

    そしてゴッド・オブ・ウォーは当たりのようだ。現在中盤くらいだと思うが、とても楽しい。すげー硬派で真面目な作品なのに、楽しい。RPGにおいてゴツイおっさんと少年の組み合わせは珍しくない。ただ、プレイヤーは大体において無力な少年の方で、おっさんはしばしば序盤で離脱するので自分がおっさんサイドというのが新鮮だ。おっさんが図抜けて強いのも痛快だ。大岩を投げたり、切り倒したばかりの大木を肩に担いだりする。さすが神話の世界。下手でも適当にやっていれば派手な戦闘になるシステム設計もすごい。強く、上手くなった錯覚に陥らせて、うまく乗せてくれる。

    グラフィックスは自分の好みよりもやや濃いのだが、美しい。古代の色彩センスは極彩色なので、わざとなのかもしれない。プレイ画面も終始美しいのでムービーが始まっても、あまりにも自然につながっていて操作が効かないことに気づかなかったりする。

    小説を紐解いていくような感覚のウィッチャー3よりも遊べる映画を観ている感覚に近い。セリフも中世風な訛りのあるウィッチャーに比べて普通のアメリカ英語なので聞き取りやすく、日本語字幕で遊べば洋画の中にいる錯覚に陥る。とはいえ、ハリウッド娯楽映画のように話が雑ということはなく、テーマは父と子の絆という真面目で重いものだし、会話も妥協なく作り込んである。日本語字幕の訳も適切かつ各キャラの性格を十二分に掌握しており、素晴らしい。

    父と子の結びつきは大きなイベントごとに階段状に変化していくのではなく、日々の会話の中でも緩慢に変化していき、目が離せない。悲しそうな子供、拗ねている子供、調子に乗っている子供。父である自分も父親としては未熟で、ハラハラする。ちょっとした会話の一つ一つがこんなにも楽しみなゲームは初めてだ。トリコでも感じたように、ただ観ているだけの映画よりも、自分が関与しているので感情移入が格段に違う。そもそもこんなに深く長い話を映画で実現したら予算がいくらあっても足りないはずだ。そう考えると、いずれゲームは映画の上位互換となっていくのかもしれない。少なくともそうなる可能性を感じさせてくれる傑作だ。まだ途中だけど。

    それじゃ、ちょっと坊主がスネてるようなので失礼!

    ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:よーしパパ大岩投げちゃうぞ!
    日本の作品は非力スタートが多いもんだから