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JMP16登場

JMP

先々週の『JMPではじめるデータサイエンス』の訂正について,いくつかの追加と補足することがあったので,今日はそれを書くするつもりだったけど,ここにきて重大ニュースが入ってきた.JMP16のトライアル版がリリースになりました.正規ランセンス版は3月下旬と聞いてますけど,それに先駆けて,今週の金曜日にトライアル版はJMP16になりました.

JMP13のときは,13と言う数字があちらでは縁起が良くないということで,サミットでジョン・ソールさんが13と言う数字を取り上げて講演されたのを覚えてます.16と言う数字は日本ではやはり大昔のスポ根漫画を思い出します.

いつも通りなら,半年後くらいにJMP16.1というバグフィックス版がでて,1年後にJMP16.2で日本語対応されるはずです.JMPは年間ライセンスしかないから,3月中にさっそくJMP16を使い始めるユーザーもいると思うけど,日本企業の多くは16.1あるいは16.2まで待つことが多いはず.

この移行時期のセミナーはいつもやりにくい.トライアル版を使ったJMPの紹介セミナーのようなものをときどき実施してるので,JMP15のトライアル版が既に使えなくなってしまったのは結構困るんだな.例えば,JMP14ではメニューバーが隠れてる二重線のグラフィックスが,JMP15では二重線というよりはグレーのラインに見えるので,言葉だけではうまく伝わらないんです.オンラインならではの弊害ですね.特に,JMP導入のセミナーでは,正規ライセンス保持者だけでなく,トライアル版で参加する受講生もいるから,JMP14,JMP15混在になって,とてもやりにくかった.この状況にJMP16が加わって,半年くらいは3バージョン混在になるという...どうなることやら.

そういえば,JMP15のときも『JMPではじめるデータサイエンス』の最終校正の最中だった.大急ぎでJMP15でサポートファイルの検証をしたり,最低限のGUIの違いなどを説明する図を挿入したのを覚えてます.そうはいっても,やはりJMP16のリリースは嬉しいです.何よりも新機能が気になるところですね.ここ https://www.jmp.com/ja_jp/software/new-release/new-in-jmp.html に新機能の紹介があります.これによれば,目玉の機能は次の4つなのかな?

先頭の「アクションレコーディングと拡張ログモード」はUSのサミットで紹介があって,楽しみにしていた機能です.いわゆる操作のマクロレコーディングのような機能ですね.ただ,JSLを使わない人,あるいは逆に熟知している人には必要ないかも.とはいえ,Pythonとの連携などの目的で今後はJSLを使う機会も増えてくると思うので,JSL初心者にはありがたいのは間違いなく,これを機会にJSLが広まっていくとありがたい.米国の某メーカーなんかはとても熱心にJSLの教育をしていて,日本のメーカでもそういうニーズが高まれば,当方もJSLのセミナーなんか企画できるんだけど,残念ながらニーズがないからね.ま,JSLは敷居が高いのは事実だから,これが少しでも低くなるのは大歓迎です.

「モデルスクリーニング」はJMP Pro15の「モデル比較」の機能拡張版のようなものです.これもUSサミットで機能紹介があったので期待していたんだけど.やはりPro限定なんですね.残念.モデリング手法の使分けは難しいから,初心者こそこういう機能が欲しいんだけど.いずれにしても,実験計画データを扱う限りは必要ないとは思います.

その下の「単語選択分析と感情分析」もプロ限定機能ですね.これは面白いけど技術開発では使う機会はなさそうかな.おそらく英語限定と思うし.興味がある人はトップページの「お問い合わせ」から連絡ください.一応,公式のJMPコンサルタントパートナーなんで,Proの機能紹介とかできます.あ,「関数データエクスプローラ」なんかについてでもOKですよ.

一番下の「JMP Liveの管理図警告」はスクリプトを組んで量産データの監視を実施しているならば恩恵あるけど,日本でJMP Live使っているところはそう多くないような?大きな工場で,既存の監視システムを置き換えるわけにはいかないと思うけど,小さいラインでこれからデータの監視をしたいような場合は,コスト的には魅力あるかもしれません.量産工場のデータ分析もしていた時期があるので,時間が出来たらシステム構築なんかもトライしてみたいですね.

その下に「その他の主な機能」が並んでるので,それらをクリックして覗いてみると,第一印象ではJMP15の新機能よりは大物があるかなと感じました.正式版のリリースを待ってから,詳しくはこのブログで紹介する予定にしてます.

それではまた.

統計的問題解決研究所

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