耳で楽しむホロウナイト[漫画]

ホロウナイトのすごいところ、いっぱいあるけど、例えば声がいいよね。プロじゃないっぽいんだけど※、全員個性的で、一度聞いたら忘れられない。

日本人の女性が担当しているらしいホーネットのクールで勝ち気な感じとか、元気いっぱいの雄叫びと一転して心とろかすようなセクシーボイスでメロメロにしてくれるクロース、あどけない舌足らずが愛らしいマイラちゃん。落ち着いた低音で染み込むように穏やかな町のお爺さんや鍛冶屋のじーちゃん。荒々しくもほっとするスタグのじーちゃん。厚かましてくイライラするのに、いないと寂しいゾート。場違いに明るく高潔なフンコロ騎士など枚挙にいとまがない。

声の演技だけじゃなく、喋る内容も、それはスタッフが提供しているんだろうけど、つい噴いちゃうような面白いのが多い。ゾートの「ちょっとちょっと、もっともっと、べーらべーら」とかフンコロの「メラメーラ」とか、日本語っぽいのもあるんで、日本人としてはそれが可笑しいし、外国人には耳慣れぬ響きが面白いだろうなと思う。

なかでも好きなのが安息の地にいる先見者というおばあちゃん。ちょっとよぼよぼな感じで、たどたどしい喋り方の中に感情がこめられていて、なんかクセになる。用もないのに「メレモー」を聞きに行ってしまう。だからおばあちゃんを昇天させてしまって会えなくなってしまった時は寂しかった。おばあちゃんのためにはこれでよかったのだ、と懸命に自分に言い聞かせた。ま、繰り返しやるからまた会えるんだけどね。