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ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:父に学ぶ社交術

「神を殺した男は父になれるのか?」というキャッチフレーズなので、父と子の絆がどう育まれて変化していくかがメインテーマ。従って開始地点が低ければ低いほどその後とのギャップも大きくなる。だからゲームが始まった時、父親と息子の関係は明らかに問題を抱えていて非常に悪い。

母親が亡くなった直後の子供に対して、父親の態度が悪すぎて子供がかわいそうになってくる。ひどい扱いを受けて、息子は憎悪のような表情さえ見せる(モデリングと表情アニメーションすげー)。しかも自分がその態度の悪い父親を操作しているわけだから、居心地悪い。

誤解がないように言っておくが、これはゲームに対する苦情ではない。父親としてのクレイトスへの意見である。つまり、彼の親子関係を気にかけるほど、感情移入している、つまり楽しんでいる、ということだ。つくづく真面目で硬派で楽しい傑作なのに、戦闘シーンの残虐表現のために成人指定になっているのがもったいないくらいだ。テーマは王道だし、グロはともかくエロについてはマイナスだというのに。

さて本題・父親の態度に戻ろう。弓や戦闘の指導は、まあ厳しくするのは息子本人のためでもあるし、ある程度はしょうがないとして、問題は自分が読めないルーン文字を読んでもらう時だ。自分は踏ん反り返って、「おい」とか「これを読め」とか。息子は「はい、父上」とか驚くべき恭順さで駆けつけて読んでくれるが、他に言い方があるだろう…とか考えてしまう。息子は健気で、口論のあとでも走ってきてくれる。まあ、そうしないとゲームが進まないからってのもあるけど。自分だったら聞こえないふりしたり、後ろから蹴飛ばしたりしてしまいそうだ。

親子の関係は時には緩慢に、時には劇的に変化していくのだが、ルーン文字を読ませる親父の態度は変わらない。子供の反応にはシナリオ進行に従う変化があるのでシステムとして固定しているわけではない。敢えての頑固親父なのだろう。じゃあどう変えればいいかと言われても、そういえば確かに困る。

あの顔で「お利口なアトレウスちゃん、これ読んでくれるかな」なんて言っても吐きそうだし、ちょうどいいところが難しいな。もう少しソフトに「これも読めるか?」とか?相手の能力を疑っているわけじゃないしな。ふざけて「先生、これも頼むよ」みたいなキャラでもない。あの顔だしガタイだし、無骨で売ってるから仕方がないってことだ。口下手という言い訳でコミュニケーションをさぼると、周囲が疲れるんだけど、このおっさんは、いざという時には命を張って守るんだから、それでいいんだろう。

しかし、読んでもらわないとゲームがクリアできないってことにもう少し危機感をもったらどうなんだ。拗ねた息子がストライキをしたらどうするつもりなんだろう。と、言ってるそばから読んでくれなくなったぞ!どうするんだ、もしかしてさっき拾った玩具で釣るのか、いつの間にか「L1+L1で機嫌をとる」とかいうコマンドが増えているのか?うぉー!行き詰まった!もしかしてどこかで対応を誤ったのか?

…いや、自分が石碑の前に突っ立ってて邪魔なだけだった…。脳筋パパですまんのう。

ゴッド・オブ・ウォー漫画日記:父に学ぶ社交術
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