16. 多数決

みつばち漫画みつばちさん:16. 多数決
みつばち漫画みつばちさん:16. 多数決

この漫画では蜂さんたちが擬人化されているので、普通の床の上を普通に歩いているように描かれていますが、実際はこの「床」に見える巣板は、垂直に天井からぶら下がっています。蜂さんたちが巣箱の底にいて、その背後に八角形のお部屋が見えている構図は、人間としての私の感覚にとって受け容れやすいので多用していますが、実際には蜂さんたちが意味もなく底部でブラブラするのを好むというわけではありません。門から入った蜂さんの圧倒的大多数は巣板にいるものだと思った方がいいでしょう。

みつばち漫画みつばちさん:巣板を歩く表現について

注)
1コマ目
ミツバチの女王様は、アリのようにお部屋にふんぞり返って卵をボコボコ産むのではなく、巣板の上を自在に歩き回り、働き蜂さんたちが用意した育児用の部屋にどんどん卵を産んでいきます。歩きまわる女王様は黒くて大きいし、まわりには働き蜂さんが頭を向けて集まるという習性があるので、ゴチャゴチャした巣板でも人間が陛下を見つけるのはそれほど難しくありません。見つからない時は、他の板にあらせられるのです。

2コマ目
女王様は自分でどこにどんな卵を産むか自分で決めるのではなく、用意された部屋に応じた卵を産むそうです。すると、決めているのは部屋を作る働き蜂さんということになりますが、その働き蜂をコントロールしているのは女王の出すフェロモンであると考えれば女王の意志であるような。しかし例えば分蜂先を多数決で決めるらしい時には女王の意志が反映する余地はないことを考えても、その時の群れの状態、季節や環境に応じて必要な子がバランスよく生まれるようにという群れの総意が女王にフェロモンを出させているとも言えるような。

4コマ目
現実としては女王様を中心に育児コーナーに働き蜂さんがいっぱいひしめいているのは、女王様を守るためと、生まれた卵や子供の世話をするためと、保温のためみたいです。

普通は巣板は平行に何枚も並んで作られているので、飛んで直訴するスペースもありません。

このコマでは殿下はいつしか押し出され、もはや女王様の近くではないので、蜂さんたちは思い思いの方向を向いています。

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