じーさん、余計なことを!
と思いつつ、壮絶な最後について知らせないのがせめてもの情けか、知って納得の上でがフェアなのか。一方、働き蜂さんの立場としては、どの程度知っているのだろうと考えてみたところ、「結婚すると帰ってこない」という以上のことは深く考えたことないのではないかと。
もともと蜜蜂さんに限らず蜂男子は結婚のためだけにいて生活の場には活躍の機会がないことが多いのですが、それにしても蜜蜂さんの婚儀は中でも群を抜いて過酷です。
前話の出立のさまに出征のイメージを重ねてしまったのは、お国、ではないけど「お家のために散って来い」ということだからでしょうか。つらすぎます。そういうことなので、「オバチ=怠け者の居候」という目でみるのは勘弁してあげましょう。よく典型的なイラストとして飲んべえのオッサンが描いてありますが、実際には最も邪魔にならない一角に固まってじっとしているのですから。
こうまでして近親交配を避け、広く遺伝子交換をして選抜を繰り返す意義があるということですよね。遺伝子がバラつくほど群れとしての柔軟性が増して強くなるという研究があるので納得なんですが、それにしても。
だから人間の都合で「品種改良」はやめてあげましょーよ。