スズメバチとミツバチの見分け方/広報部

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この記事は日常的に蜂を見慣れていない方を対象に、思いがけず危なそうな蜂に出会った時に身を守っていただけるようにと、出会い頭の印象での判断を念頭に出来るだけ簡素にしてあります。図も特徴をお伝えするのを目的としているので必ずしも正確ではありません。予めご了承ください。

スズメバチとミツバチの見分け方/広報部

スズメバチは花粉を集めないので体がツルツルしていて体色がダイレクトに見えるため、明るい黄色やオレンジで、頭が目立つハデな蜂に見えます。

対してミツバチさんは地味です。はちみつ色のもふもふした毛に覆われて体色は見えにくいし、頭も黒くて小さく目立ちません。特に日本ミツバチさんは全体に黒っぽい印象です。

都市部にいる攻撃的なスズメバチはキイロスズメバチくらいなので、2cm前後でパッと見てオレンジ色、手足もオレンジ、という特徴的なこの種に注意をしていればまず大丈夫だと思います。

ハイキングなどで田舎に行くと、さらに攻撃力の大きいオオスズメバチに出会う可能性があります。これはとにかく大きいし、羽音も凄みのある低音なのですぐにわかるでしょう。

私の手持ちの写真がなきがらばかりなので(怖くて生きているのは撮れない)写真を載せられず残念ですが、ネットに鮮明な写真がたくさんあるので、あとは写真を見て独特のハデハデしい感じを覚えてください。その際、ぜひとも生きて活動している状態の写真をご覧になることをおすすめします。死んでしまうと姿勢や体色が生きている時とは変わってしまい、同じ種類とは思えないほどだからです。

特に、実際に目にすることになると思われる滞空姿勢です。生きているスズメバチは飛んでいる時はピンと背中が伸びて、黄色やオレンジの弾丸のように見えます。細い腰と長い脚が目立つアシナガバチとはシルエットが全然違います。だらりと垂れた長い脚に細い腰はアシナガバチです。アシナガバチは攻撃性も毒性もスズメバチほどではありませんが、状況によっては刺しますし、長い脚で容易に見分けがつくので見かけたら、とりあえず刺激しないようにしましょう。

いずれにせよ、繰り返しになりますがオレンジ色の顔をして弾丸のようなハチは警戒しておけば、攻撃性は低いですが刺さないわけではないコガタスズメバチやヒメスズメバチをも避けることになるので、この特徴を覚えておいてください。

スズメバチも忙しいので無闇に刺したりしません。通常、刺す前に顎をカチカチ鳴らして「去らねば刺す」と警告するので、ここで落ち着いて後退すれば大丈夫です。例外として、誰かが巣にいたずらしたりなどの攻撃を行ってしまっている場合があります。こうなるとスズメバチは既に怒っており、何も知らずに通りかかった人をいきなり刺すこともあります。これは温厚な蜜蜂の場合にも当てはまります。その場合は近くに怒り狂った集団がいるはずなので、急いで、でも叫ばず走らず逃げてください。

以下、「夏の缶ジュース」からの繰り返しになりますが、刺された場合の処置です。

ハチさんが刺すと興奮物質が放出されて応援が駆けつけてくるという仕組みになっているので、万一刺されたら、静かに移動して(毒がまわるし、仲間が来ていたら怒らせる恐れがある)治療してください。

ミツバチさんの場合は針がとれて(><)残っていることが多いので針を抜きます。

毒を口で吸い出すと、口の中に傷があった場合(口内炎、歯周病など)、そこからも毒がまわるのでおすすめできません。

流水でしぼるように洗うか、あればポイズンリムーバーなど毒を吸い出す道具を使用しましょう。これは小さなポンプみたいなもので高価ではないのでアウトドアのお伴に一つあると安心です。

おしっこをかけるといい、というのは迷信で、むしろ雑菌があるので逆効果だそうです。誰が言いだしたんでしょうね。

刺したのがスズメバチなら重篤な症状になることがあることを認識し、応急処置後は安静にして刺された部位の痛み、腫れ以外の症状が現れたら病院に連れていってもらってください。誰もいなければ救急車を呼びましょう。途中で意識を失ってしまうことも考えられるからです。怖いですね。

スズメバチの毒については専門のサイトがたくさんあるので詳しく知りたい方は「スズメバチ、アナフィラキシー」で検索してみてください。

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